手順1 最初の診査
顔・頭の骨格・歯並び・今まで使用していた義歯(あれば)・かみ合わせ・顎が辛くないか・他に困ったことがないか(耳鳴り、めまい、目の奥が痛い、口が開かないなど)のことについて問診・記録を行います。
この患者さんの場合は、上の歯とかみ合う対象の歯が無い、すなわち歯と歯茎で噛んでしまうかみ合わせ(すれ違い咬合)でした。
今まで使っていた義歯も高さが低く、かみ合わせの位置もずれており、義歯を替えなくてはならない状況です。
手順2 精密な診査、総合診断
矯正治療や大がかりなかみ合わせ治療と同じように詳しい検査をします。
歯の石膏模型を骨格との関係を考えて咬合器に装着し、頭蓋骨骨格のレントゲン撮影、その結果の分析を行います。
手順3 今まで使用していた義歯の調節
この段階が最も大きな変化が起きますので、患者さんも慣れるまで少し違和感があります。
すんなり慣れる方も居ますが、一般的には3ヶ月ほど様子を見ます。少しだけかみ合わせの調整をすることもありますが、時間をかけて慣れていくようにします。
また、治療の進行が正しいかを判定するためにレントゲン検査などをして再評価を行います。
手順4 新しい義歯を作る
手順5 治療効果の検証
治療効果の検証を行います。
治療後再評価をしなければ、治療した意味があったかどうかを知ることはできません。
じっくりと治療前後の比較をすることによって、今回の治療における反省点や今後気をつけてメインテナンスをすべきことなどがわかります。
手順6 リコールとメインテナンス
義歯に限ったことではありませんが、治療が一旦終了し一段落した後は定期的な経過観察やお手入れが必要です。
もちろん、残された歯を少しでも永く使っていただくように見守っていくことも大切です。